IT導入補助金不正受給への対応 弁護士が解説

目次

第1 IT導入補助金の不正受給について

1 IT導入補助金とは(定義)

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)は、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けた ITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する補助金です。
対象となるITツール(ソフトウェア、サービス等)は事前に事務局の審査を受け、補助金HPに公開(登録)されているものです。※1
また、相談対応等のサポート費用やクラウドサービス利用料等も補助対象に含まれます。

補助金申請者(中小企業・小規模事業者等)は、デジタル化・AI導入補助金事務局に登録された「IT導入支援事業者」とパートナーシップを組んで申請することが必要になります。※1

※1 複数者連携デジタル化・AI導入枠を除きます

(引用:デジタル化・AI導入補助金制度概要 経済産業省)

2 不正受給行為

(1)ITツールを実質無償で提供する、減額する等の販売行為

例1)会計ソフトの購入費用を後日、IT導入支援事業者もしくは第三者から返金される
例2)その他営業先への紹介料と称して、IT導入支援事業者もしくは第三者から「紹介料やコンサル料等」を受け取る


実質無料になるような取引や、キャッシュバックを受ける行為は不正であり、犯罪です。

(引用:不正行為にご注意下さい デジタル化・AI導入補助金2026)

(2)補助対象者以外が申請手続きを代理で行う行為

例)補助対象者がGビズID(法人・個人事業主向け共通認証システム)等を他者に共有し、申請マイページの開設やその後の交付申請における手続き等を行わせる

申請手続きを他人に任せる行為は、不正であり、犯罪です。

(引用:不正行為にご注意下さい デジタル化・AI導入補助金2026)

(3)ITツールが導入されていない、役務(導入研修・コンサルティング等)が実際に遂行されていない行為

例1)会計ソフトを購入したが、試供版のみが提供されており、利用可能なソフトウェアが導入されていない
例2)在庫管理ソフトの購入とソフトウェア導入研修を10時間受講したという内容で補助金を受給したが、実際は導入手順をメールで共有されたのみで導入研修が行われていない

(引用:不正行為にご注意下さい デジタル化・AI導入補助金2026)

(4)同じ内容で国から他の補助金や助成金を受給する行為

例)1つの顧客管理システムについて、「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」と「ものづくり補助金*」の両方に申請し、顧客管理システム購入費用に対してそれぞれの補助金を受給する
* ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助事業

(引用:不正行為にご注意下さい デジタル化・AI導入補助金2026)

(5)補助事業者として不適切な行為

例)補助金の受給要件を満たすため、従業員を過少申告するなど企業実態を偽装して申請する

(引用:不正行為にご注意下さい デジタル化・AI導入補助金2026)

3 不正受給があった場合になされる対応

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)事務局では、IT導入補助金の交付規程の定めに則り、IT導入支援事業者、補助事業者に対し、現地確認を含めた立入調査を行っています。

(立入調査)
第32条 事務局及び中小機構は、補助事業の適切な遂行を確保するため必要があると認めると
きは、補助事業者及びIT導入支援事業者に対し、補助事業に関する報告を求め、又は事務局
若しくは中小機構の指定する者によりIT導入支援事業者及び補助事業者の事業所等に立ち入
り、帳簿書類その他の物件を調査させ、又は関係者に質問することができる。
なお、本規定による検査等は事前に連絡なく行うことができる。
2 前項の立入調査においては、補助事業者及びIT導入支援事業者が有する本事業にかかる
一切の資料を対象とし、関連会社のみならず営業代理店等が介在した場合には当該別法人に
関する資料及び関係性にまで、立入調査の対象が及ぶものとする。
3 第1項の立入調査を補助事業者及びIT導入支援事業者が正当な理由なく拒否した場合、
事務局は第8条第1項の規定に基づきIT導入支援事業者の登録取消及び第27条第1項の規
定に基づく交付決定の取消しを行うことができるものとする。

(引用:IT導入補助金2023後期 通常枠交付規程)

交付規程及び公募要領の定めに反する事実が確認された場合や、現地確認を含めた立入調査に正当な理由なく応じなかった場合は、 交付規程第8条及び第27条に則り

・IT導入支援事業者の登録取消
・補助事業者の交付決定の取消
・事業者名の公表
・警察への通報

等の措置が取られることがあります。

(引用:不正行為にご注意下さい デジタル化・AI導入補助金2026)

4 IT導入補助金の返還等

不正に関与してしまった場合、補助金の自主的な返還を受け付けています。

(1) 不正であることを知りながら不正関与した場合の補助金返還手続き

不正であることを知りながら不正関与した場合は【自己申告書】を事務局まで提出する必要があります。なお、返還にあたっては加算金が課されます。

<STEP1>
【自己申告書】をダウンロードし、必要事項を全て記入の上、以下のWEBフォルダへのアップロードにてご提出ください。
提出先:https://it-shien.ent.box.com/f/a01cbc5730f24e9b896a0462c7351eec
<STEP2>
事務局での確認完了後、事務局より補助事業者へメールが送信されます。
<STEP3>
送信されたメールに記載されている返還口座へ指定の期日までに定められた金額を返還ください。
※納付期限までに返還されない場合は延滞金が課される場合もございますのでご留意ください。

(引用:不正行為にご注意下さい デジタル化・AI導入補助金2026)

(2) 不正であることを知らずに不正関与した場合の補助金返還

不正であることを知らずに不正関与した場合は【誓約書】を事務局まで提出する必要があります。

<STEP1>
【誓約書】をダウンロードし、必要事項を全て記入の上、以下のWEBフォルダへのアップロードにてご提出ください。
提出先:https://it-shien.ent.box.com/f/a01cbc5730f24e9b896a0462c7351eec
<STEP2>
事務局での確認完了後、事務局より補助事業者へメールが送信されます。
<STEP3>
送信されたメールに記載されている返還口座へ指定の期日までに定められた金額を返還ください。
※納付期限までに返還されない場合は遅延損害金が課される場合もございますのでご留意ください。

(引用:不正行為にご注意下さい デジタル化・AI導入補助金2026)

第2 【Q&A】よくある質問

第3 動画解説

動画解説に興味がある方は、こちらをご視聴ください。

第5 補足:参考情報

1、今後、新しい情報が入れば、アップデートしたいと思っています。

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